2013-01-01から1年間の記事一覧

アウトプットについて

前回の続き。アウトプットは大事。でもどんなことをやればいいのか。アウトプットさせることで、生徒はアウトプットに際して、英文の構造を意識せざるを得ないし、① 英語で自分の言いたいことと言えることとの間のギャップに気づき、② また 外に向けて英文を…

授業の良し悪し

勤務校で授業公開期間があった。 みんなの授業を見合おうではないか、という企画。英語以外の授業を見たり、他学年の英語の授業を見たり。 地理の授業などは、本当面白かった。あの授業なら僕だっていつも受けたい。英語の授業はそれほど見れなかった。でも…

The Sound of Music

2学期も終了に近づく。 映画で英語の授業。まずはコンプリヘンションチェックをするためのプリントを配布し、 英問の内容を口頭で確認。 日本語字幕付きで20分ほど鑑賞。 すぐに英問の解答を確認。 その後、前もって決めてあるシーンでディクテーション。こ…

物語を読むということ

中1の教科書も終わりに差し掛かる。最後は読み物教材がついている。 One Worldの場合は児童文学を扱う。 僕自身、文学畑出身なので読みものを扱うのは大好きだ。ただ、自分の好きなやり方で望めないことが多いので(やろうと思うと大変なので)、中々難しい…

研究会まとめ

先日、いつもの学会の研究会へ。 高校の実践発表。今の主流、プレゼンを目標とする授業。そのプレゼンのトピックはそのプレゼンのために急に用意されたものではなく、その前にきちんと読むものを読んで、その内容に関連したアウトプットの題材としてある。私…

『英語教育、迫り来る破綻』 大津由紀雄 江利川春雄 斎藤兆史 鳥飼玖美子

話題の本を。 だいぶ刺激的な題名の本です。書かれているのは、基本的に4月に出された自民党の教育再生実行本部の提言への批判。 この著者の4人は各メディアでその旨の批判を繰り広げています。 4者とも全く同じ考えではないのだろうが、大きく言えば同じな…

教室で発音を指導するとは

先月勤務校で初の勉強会が開かれる。題名は「発音指導」。 その際の司会は僕が行い、話題の提供をした。 それなりに準備はしたが、思ったより議論は活発ではなかった気がする。僕の問題提起は日本の英語教育において発音指導はどこまで行うのが妥当かという…

『英語で話すヒント』 小松達也

久々の更新。新学期、バタバタしてました。今回読了したのはこの本。 通訳者の書です。前半部分。英語を聞いて理解し日本語で話す、日本語を聞いて理解し英語で話す、という通訳の仕事の心構えのようなものが書かれているところが非常に面白かった。いわゆる…

ELECまとめ その2 英語教師のための「発音入門 音トレーニング」 靜哲人

靜先生の授業。ホント楽しみでした。 同僚とグルグルのビデオを見て。先生のブログを見て。 なんだか痛快な感じに、とても興味を持ちぜひ仲間で受けてみようと。 ひょっとしたらグルグル自体も体験できるのでは、と期待しました(実際はなかったのですが)。…

ELECまとめ 読みの目的を意識したストラテジー活用とその指導 小西正恵

先日ELECの夏期研修会へ。午前の部は小西さんのリーディングについての研修。趣旨としてはin generalな読みというのは存在しない。読みの種類を意識しそれに対してストラテジーを使い分けることが大事。授業でもその使い分けを意識させること。ということか…

Second Language Acquisition Myths by Steven Brown and Jenifer Larson-Hall

この本を読み始める。 リアルな世界で流布しているmythをアカデミックに検討していく本。 まずは聞いたり、読んだりしただけで言語は習得できるというmythの部分を読んでみる。 答えは予想通り。やはりスピードラーニングだけでは、英語は習得できません。。…

『チャンツでノリノリ英語楽習!』

紀要が刷り上った。6年間の実践について書いた。 また紀要を書きたい思うが、次は音読の指導について書いてみたい。とりあえず次の授業実践の場は夏期講習。 中1の場合は、市販のもので中々いいマテリアルは見つからない。良質のインプットになり、また読…

発音、音読とリーディングの関係

昨日自分で、生徒がきれいに発音するときっといいことがある、と書いた。でもそれは感覚的にはあるとしても、本来的にそうなのかが気になった。 そこで門田さんの『シャドーイングと音読の科学』を再読。音読はリーディング時に起こる、書かれた語を音韻情報…

『脱カタカナ英語の処方箋』

今年の目標は生徒にしっかりと発音させること。 そして、それを可能にすべく自分も発音の練習を怠らないこと。そのためによさそうな「発音本」は買いまくってます。気に入っている靜先生の本と対比するとなかなか興味深いです。 母音の発音の仕方の表現が違…

英語教員研修

私は勤務校で英語教員による英語教員のための勉強会が円滑に行えないかと現在思案中である。ちょうどその折、『英語教育』で教員研修の特集。何たる偶然かと思った。 私は現在、都内の私立中高一貫校に勤務している。英語科で自前の教員勉強会をぜひ開きたい…

授業内のタスクとインタラクション

先日、英語の授業を研究する会合へ。 1つ目の発表では授業のタスクと、その授業者の目指すゴールとの関連が話題に。われわれ教員は時に、授業のタスクにおけるvarietyだけを重要な部分と考えてしまうことがある。 しかし、われわれは授業を行う際、生徒にど…

『英語教師のための第二言語習得論入門』 白井恭弘

今度、勤務校の保護者に向かって講演のような、授業のようなものをすることに。 じゃあ、英語教育がやたらクローズアップさせる昨今、英語教育で今の時点で本当にわかっていることと、わかっていないことをはっきりさせるということに少し意味があるのでは、…

『ENGLISHあいうえお』

先日、この春に卒業させた高校3年への6年間の自分なりの実践を研修会で発表する機会をいただく。 自分の指導を振り返るいい機会をもらえて本当によかった。その後、自分の中で次の生徒達に何を身につけさせたいのか、をよく考えた。 結論は「綺麗な発音で、…

『阿野幸一のグラマーポイント』

中学で教える文法は簡単だ、なんて言い方もあるが、それは間違いで、中学でどう文法に触れていくかはとても気を使うところ。難しいところ(別に中学生なら気にならない細かいところ)を知っているから、中学の文法事項をわかりやすく、飽きさせずに話せる、…

日本語から考える英会話 柳瀬和明

最近忙しくて更新できない! がんばらねば。私、トイレに長い時間いるときは(下品ですいません)、瞬間英作文する習慣があります。 先日からこの本を始めました。著者の柳瀬さんは元都立の先生。私が英検協会の企画でケンブリッジ大学へ研修へ行く機会があ…

『英作文参考書の誤りを正す』

この本の初版は1982年。古いですね。 この本はその当時本屋に並んでいた本の英語の誤りをとにかく切りまくるという趣旨。ここで紹介する必要のない有名な本。でも、この本を読んでみると、書かれている誤りはいまだ中高の現場で教えられているものもある…

大学入試TOEFL導入

TOEFLが大学入試に導入される、かもだ。 (このリンク参照)ツイッターなどでも大きな議論となっている。 賛成、反対、色々あるようだが僕はとりあえず賛成である。反対の意見の中は、高校の教員が対応できない、全員が海外の大学院まで実際にTOEFLを使って…

「意味順」のすすめ

先日ある学会の研修会で京都大学の田地野先生の講演を聴く。大変興味深かった。来 年度から中1を担当することになるであろうから、その意味でも聞く価値のある講演でした。以下、その講演をまとめる必要が出てきたので以下のように。 田地野彰先生の講演は2…

音声に注意を向けたい

4月から中1の指導が始まる。 来年度から受け持つ学年は発音に注意を向け、シャドーイングなどの指導から英語の力を伸ばしていければと思っている。 最初が肝心だから、音読テストを新年度1学期から是非実施したい。時間の制約やクラスマネジメントの難しさは…

ナレーションの現在

[rakuten:neowing-r:10960959:detail]引用から。 ナレーションの現在はあくまで時制の問題であり、相や法には関係ない話である。語法書(たとえばMichael Swan: Practical English Usage)によると、、通常実況中継は、現に目の前に起こっていることを語るの…

インプットとアウトプット

高校での英語の授業は基本的には英語で行うこととなった。「生徒のインプットを増やすためにはいい方策である」とは言われるものの、それは本当か? とも(もちろん英語での授業は、教師が英語学習者のロールモデルになれるなどのいい効果もあろう)。インプ…

イマージョン教育

日本における英語のイマージョン教育といえばここ!という学校を視察。高校2年以降の授業を見るが、生徒達の英語は見事。美術などの授業を見せていただいたが教員はおそらくスピードや語彙を調節している感じは見受けられなかった。欧米型の授業形態を取って…

『外国語学習の科学』 白井恭弘

新入生(新中学1年)への説明会が昨日行われる。英語学習の意味、到達目標を伝える。 つたないながら、英語のパッセージを朗読する。 聴衆の眠気を覚ますくらいの役割は果たしたか。今は、授業がないので本をどんどん読まないと。今のうちに知識を蓄え、後…

英語学習の目的とは

引用から始めます。 たとえば、わたしは、学校における外国語教育の目的が当該外国語に熟達することだけであるとは思いません。母語の教育と外国語教育が並行して行われることにより、生徒学生が母語と外国語について意識的になること、ひいてはことばという…

何で英語を勉強するのか

これから英語を始める新中学1年生に、英語の楽しさを語る役目を仰せつかる。 6年間しっかりと取り組めばこんなことができるようになりますよ、という話はすべきかなと思う。 英語科の教員は気のせいかもしれないが、「何でこれを勉強するのか」という問に…