『謎解き英文法 動詞』 sufferとsuffer fromを巡って

英語表現の授業で、和文英訳も行なっている。
その際、自分が作った答え、教材付属の模範解答を自分がネイティブスピーカーに聞いて修正したもの、それ以外で生徒が解答しそうなもの、で自分なりの授業案を練るわけだが、それでも想定していなかった答えを生徒は書くものである。

その際も、自分の知識内で正誤、もしくはニュアンスの違いをその場で言えるに越したことはない(もしできなければ持ち帰るしかない)。

その際の知識のストックが教師として必要だ。

この間、この本を読んでいたからこそ、ある種のドヤ顔で言えたことがある。

こんな問題があった。

「今回は(その台風による)大きな被害がなければいいが。」

模範解答は

I hope we don’t suffer any heavy damage this time.

自分としては、この解答がすんなり出て来たし、他の可能性も考えて授業に臨んだ。

生徒の多くが

I hope we don’t suffer FROM any heavy damage.

と書いて来た。この答えは迂闊にも検討していなかった。。。

ここで、fromの有無で何が違ってくるんだろう、と生徒が言い出したのだ。

そこで、上記の本のことが頭に浮かんだ。

謎解きの英文法 動詞

謎解きの英文法 動詞

この本では4章において

The cat scratched the door.
The cat scratched at the door.

の2文の違いについて語られている。
前置詞を取るパターンと取らないパターンの差異を説明してるのだ。

この違いは、前置詞なしパターンは目的語にあたるものに大きな影響があるということ、前置詞ありのパターンはそれほど影響がないということである。

このパターンが、授業でのsuffer, suffer fromにも応用できる。

病気の場合はfromを取るのは、「物理的に」何か大きな影響がないからだろう。

上の例で言えば台風が来て、家が吹き飛ばされればfromはいらないだろうし、その台風のせいで野菜が採れなくなって困ればfromありというところか。

英語の教師の自己研鑽は多岐にわたるのである。