『英語教師のための発問テクニック』 田中武夫・田中知聡

英語教師のための発問テクニック―英語授業を活性化するリーディング指導

英語教師のための発問テクニック―英語授業を活性化するリーディング指導

読んだ本の影響力は実生活で認識できる。

この本はとても影響を受けた本の1つ。

発問が大事なんてわかってた。でも、読んだ後、自分の発問が変わった気がするのだ。
生徒の頭をどう「発動」させるかをよく考えるようになった。

発問は生徒に本当にインプットを理解しているかを問うためだけにあるわけではない。
問うことそのものにだって大きな意味がある。
この本でも記述があるが、これから読もうとする題材についての伏線をイントロではる場合、
そこで出てくる生徒の答えはもちろん大事だが、そこで何が言われたかが大事なのではなく、そこで生徒の脳みそがどれくらい動いたかが重要なのである。

この問題は実は「授業は英語で」論にもかかわってくる。
英語で発問すれば、基本的に生徒が英語で返答するのを期待するわけだが、
当然思考は言語に縛られるので、生徒の答えは稚拙なものになる可能性が高い。生徒の頭の活性度は英語で行う問答よりも、日本語によるものの方が高くなる可能性が高い。

それから、多くの子供たちが苦手とする「人の話を聞く」ということ。これにも発問は大きく関わる。
クラスサイズの問題でもあるのだが、教師と生徒のインタラクションは周りがうるさいと成り立たないのである。周りの生徒はとにかく人の意見に耳を傾けることが必要になる。これを継続的に行うのは大変骨が折れるが、発問というものを手掛かりに、この「コミュニケーション」を教える必要もあると感じている。

というわけで、この本にはとても影響を受けた次第である。

読んでいない方ぜひ。