同僚性を育む 勉強会第2回


昨日、校内で勉強会を開催。
若い先生と主催して先月から始めてみたもの。その先生、ものすごく授業を工夫している先生で、是非彼にもみんなの前で話す機会を、と思ったのがきっかけ。

今回の勉強会はとにかく息の長いものにしたい。
そして、敷居の低いものにしたい。

昨日の話題は現高校2年生文系クラスの取り組みについて、担当の先生に語っていただく。

僕の狙いとしては、こういう会を重ねることで、

>自分たちの学校の英語教育の共通項を増やし、自然発生的に勤務校の英語の方針に大きな流れができていくこと。

>これから入ってくる新しい先生がいる時、そこに顔を出してくれれば、何となく何をやればいいかがわかる機能も果たすこと。

>何となく授業をするのががつらいな、など心配事があっても、ここに来ればみんなそうなんだな、と思えるような「安心」の場所になること。

この3点くらいだろうか。同僚性というものだろう。今回の出席人数は7人。その後の懇親会も最後まで悩んだ。そういうことはしない方が、sustainabilityが高まるのか、それともした方がさらに上記のような狙いが叶えられるのか。迷ったけど、軽く食事もしてみた。楽しかった。

勉強会をただの雑談にしないためには、どうすればいいのか、とても迷う。
漠然と思うのは、そこでの語りを記録し、いくつかの観点でまとめていくことができればいいのかもしれない、ということ。

それが貴重なものになるのでは。

メリル・ストリープ スピーチ 英語 全文

授業で動画が使いやすい環境ができた。
全クラスにWi-Fi環境、プロジェクターが完備されたから。
でも闇雲になんでもかんでも見せればいいということでもない。
厳選してみせたいところ。

昨日 ニュースでメリル・ストリープのスピーチが話題に。
英語学習においてはスピーチの暗唱などは基本の基本。
政治的な問題を取り上げるのは難しいが、このスピーチもよく練られた英語で覚えやすい。

全文は以下の通り。

"Thank you very much. Thank you very much. Thank you. Please sit down. Please sit down. Thank you. I love you all. You'll have to forgive me. I've lost my voice in screaming and lamentation this weekend. And I have lost my mind sometime earlier this year. So I have to read.

Thank you, Hollywood foreign press. Just to pick up on what Hugh Laurie said. You and all of us in this room, really, belong to the most vilified segments in American society right now. Think about it. Hollywood, foreigners, and the press. But who are we? And, you know, what is Hollywood anyway? It's just a bunch of people from other places.

I was born and raised and created in the public schools of New Jersey. Viola [Davis] was born in a sharecropper's cabin in South Carolina, and grew up in Central Falls, Rhode Island. Sarah Paulson was raised by a single mom in Brooklyn. Sarah Jessica Parker was one of seven or eight kids from Ohio. Amy Adams was born in Italy. Natalie Portman was born in Jerusalem. Where are their birth certificates? And the beautiful Ruth Negga was born in Ethiopia, raised in -- no, in Ireland, I do believe. And she's here nominated for playing a small town girl from Virginia. Ryan Gosling, like all the nicest people, is Canadian. And Dev Patel was born in Kenya, raised in London, is here for playing an Indian raised in Tasmania.

Hollywood is crawling with outsiders and foreigners. If you kick 'em all out, you'll have nothing to watch but football and mixed martial arts, which are not the arts. They gave me three seconds to say this. An actor's only job is to enter the lives of people who are different from us and let you feel what that feels like. And there were many, many, many powerful performances this year that did exactly that, breathtaking, passionate work.

There was one performance this year that stunned me. It sank its hooks in my heart. Not because it was good. There was nothing good about it. But it was effective and it did its job. It made its intended audience laugh and show their teeth. It was that moment when the person asking to sit in the most respected seat in our country imitated a disabled reporter, someone he outranked in privilege, power, and the capacity to fight back. It kind of broke my heart when I saw it. I still can't get it out of my head because it wasn't in a movie. It was real life.

And this instinct to humiliate, when it's modeled by someone in the public platform, by someone powerful, it filters down into everybody's life, because it kind of gives permission for other people to do the same thing. Disrespect invites disrespect. Violence incites violence. When the powerful use their position to bully others, we all lose.

This brings me to the press. We need the principled press to hold power to account, to call them on the carpet for every outrage.That's why our founders enshrined the press and its freedoms in our constitution. So I only ask the famously well-heeled Hollywood Foreign Press and all of us in our community to join me in supporting the committee to protect journalists. Because we're going to need them going forward. And they'll need us to safeguard the truth.

One more thing. Once when I was standing around on the set one day whining about something, we were going to work through supper, or the long hours or whatever, Tommy Lee Jones said to me, isn't it such a privilege, Meryl, just to be an actor. Yeah, it is. And we have to remind each other of the privilege and the responsibility of the act of empathy. We should all be very proud of the work Hollywood honors here tonight.

As my friend, the dear departed Princess Leia, said to me once, take your broken heart, make it into art. Thank you."

"There was one performance..." から始まる段落などは、教材に最適では?平易な英語で綺麗に書かれている。
でも教室で暗唱させるのは怖いな、これ政治的信条の問題だしな。でも、言葉を大切に紡ぎ出す大事さは伝えたい。

あけましておめでとうございます


今年も頑張ります。

昨日は文教付属にてKATEの月例発表会でなんと、成功体験について語りました。
たった7分ですが。
成功体験ですよ。大した成功なんてないのに。

趣旨はこんな感じ。
教師の成功は、日々の失敗の修正で叶えられるということ。
またその修正には教師の感度のいいアンテナがいるのでは?、とも。
自分の授業がうまくいっていないということを察知するアンテナと、
修正時の方法を常にストックするアンテナ。
自戒を込めてお話ししました。

懇親会では、いつも読ませてもらっているブロガーの方にも遭遇。
興奮しました笑
出会いも時間も大切にしないと。

実は今、脚が死ぬほど痛くて困ってます。
10キロ、結構本気で走ったのです。
左の足首が。。。
というわけで、この画像でした。

外で学ぶか内で学ぶか

先日は西日暮里に出かけて、英語教育の講座を受講。
とても面白かった。講師の先生の授業は巧みでためになった。

これまで、外での研修や講座には大分出掛けてきた。
だいぶ知識は吸収できた。

そして思うのは、あとは自分なりのまとめ方で自分なりの、そして勤務校に合致した形の授業を構築していくことかな、と感じた。
たまに刺激を求めて外に出掛けるのもいいけど、あとは勤務している学校で、仲間と学んだりすることで、外で得た知識が使えるかなと。

そういえば、昔『英語教育』に原稿を送り、掲載したもらったのも「私立の校内研修について」のようなトピックだった。今は、学内でも忙しいポスト(というか、仕事量は大したことないけど、いつも色々、心配事が絶えない仕事)について、外に行っていれば英語教育の勉強してる、感が出ていたかもしれない。そして、学内で一緒に学ぶこと、仲間と授業を見合うこと、そんなことからすっかり遠ざかっている。

これではいけませんな。
仲間と授業について考えるというチームワークは、なかなかいろいろしんどい職場でにおいては、自分の仕事を仲間との仕事にできる格好の方法。草の根的にやってみるかな。

写真は最近食べてうまかったもの。中目黒で食べたお肉。

そして、最後に最近大好きな歌を。来学期生徒と歌いたい。

『<英文法>を考える』 池上嘉彦 

先生という職業で大切だけど、難しいこと。それは嘘を教えてはいけないということ。
しかし、それがなかなか難しい。

道徳的なことも正しいことのみを教えることができればいいとは思う。

でもそうはいかない。「真実はひとつ!」とはいかない。

でも教師はそれが正しいのかどうかを常に自分に問いながら仕事をしていくべきだとは思う。

英文法という分野において、この考え方は大事だ。
まことしやかに語られる教室での英文法談議が誤った情報であるということは、十分にあり得る。
究極的に正しいかどうかを判断できるであろう(言うか言わないかとか、理解できるかできないか)、ネイティブスピーカーではない我々が外国語のルールを教えるというのは、考えてみればなかなかに困難なことをしているわけだ。

この本を読んで、さらに教師は常に勉強しておかなくてはならないという意識を強く持った。
「形式が違えば意味も違う」
この原則を教師は常に意識すべきだ。

I believe John honest.
I believe John to be honest.
I believe that John is honest.

この3つの文は単に書き換えられるという、教えでは不十分である。この本には詳しく違いが書いてある。ここでは、書き手がどれくらいJohnがhonestであることをリアルに感じているかということだ。上から順にリアルさが減じていく。

I struck Bill on the head.
I struck Bill's head.

この2文の違いも興味深い。
違いは行為を受けたものの影響の強さ。人だけが目的語になっている上の文の方が影響が強いとみる。

The forecast says that it's going to rain.
The forecast says it's going to rain.

この2つの文に違いはないよ。接続詞のthatは省略可だよ! なんてよく言うではないか。この文と文だって違いがある。上の文の聞き手は、ここまでの話の流れ上、この話題が出ることを知っている、というニュアンス。2番目の文は聞き手は天気予報の話が聞こえてくるなんて予想はしていないということである。thatという指示代名詞にも使われるこの語は、やはり「あの」というニュアンスが入るということだろうか。

新しいことを知るということは喜びであることに間違いはないが、自分の無知を知るという観点ではつらい作業でもある。

Landmark Communication English 2 Lesson 4

本日はLesson 4のまとめを。

まずは、いつものようにオーラルイントロ。
流れはホリエモンの著書の紹介。彼をイノベーターと呼ぶ人もいることも紹介。
彼の著書内での「やりたいことがあるならやればいい!」とか「やりたいことは今やれ!」のような文言を紹介。

次のinnovatorは教科書内でも出てくるので、Jobs。また有名な言葉を紹介。
If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?
とか
The only way to do great work is to love what you do.

そして次はChanel
彼女がファッションの世界でinnovatorであったことを言及。
一例としてbefore,afterの写真でコルセットのある服から、ない服への変化を感じさせ、また台詞を紹介。
I just wear the dresses I want to wear. I always produce dresses I want to wear.
ここまで来ればinnovatorのいうことに共通点が見えてくるはず。英語で問いかけると、どのクラスでも
Their message is "you should do what you like."
程度の英語は出てきた。

そこから本文へ。

後は前述のLesson 2のやり方と同じ。今回特に留意したのは英問英答での、質問の仕方。
英文のオウム返しにならないようにするのと、答えをしっかり考えてもらうようにすること。
これが大事なので、設問の前に、こちらが教科書の英語を違う語彙や、順序で言い換えて発問する。そうすると、生徒はこちらの言うことに集中してくれる。また訊く内容も単純な事実発問しないこと。

例えば、最初の段落にJobsの記述があり、次のChanelの段落に

Like Steve Jobs, she achieved great success by producing what she liked.

とあれば、発問は

What did Steve Jobs and Chanel do to succeed in their fields?

答えは

They produced what they liked.

となる。ここで、生徒たちは英語を少しずつ変えながら発話するという実際のコミュニケーションに近い脳の働きで英語を話すことになる。

また、推論発問もいれること。そして画像を使った発問などを入れて飽きさせないこと。例えばシャネルが帽子で革新的なものを作ったと記述があれば、古い型の帽子と、その革新的な帽子の画像を投影して、"Which is Chanel's hat?"と訊いてみる。

最後の時間はタスクとして自分がイノベーターであると思う人物の紹介をしてもらう。
これは、生徒はとても集中してやっていた。自分に引き寄せて行えるタスクの強み。
任天堂創始者エジソンフロイト、ヒカキンなど多岐にわたるものを書いてくれた。
まだ、全部は読んでいないが、読むのが苦にならない感じかな。

Landmark Communication English 2 Lesson 2


準備にとても時間がかかるのに、時間がたつと忘れるんだよなー。
細かい教案。。。
ノートは作ってるけど、見返してもよくわからない。
で、ここに残しておくと。


まずは英語でオーラルイントロ。すべてパワポで。
東京オリンピックの開催地でもめてる話から、テニスの会場、有明の会場を提示。
その後、テニスには2種類あることを確認。生徒はシングルスとダブルスとかいうが、それはregular tennisという範疇といい、wheelchair tennisの写真を提示。
その後は実際の車いすテニスの試合の様子を動画で見せる。テニス部の子の反応がすごい。
そして、動画の振り返り。ルールの違いはどこにあったか。


ボールが2バウンドまでできることを導く。生徒はboundと言う。そこでbounceという動詞もを導入。これは本文中に出てくる新出単語。
そして、車いすテニスの歴史、日本の国際的位置を導入。国枝選手、山路選手を紹介。

彼らの世界ランキングを紹介し国枝さんについてもっと知ろうと。


1st readingへ。

まずは時間指定をして、ラフな読み。簡単な選択問題に答えてもらう。

3 
次は単語の導入をして、前半2パートを英問英答。その中には推論質問を1つずつ。
その後はワークシートで文法導入と、数か所のみ下線部和訳。
youtubeで見つけた、wowowの作ったパラリンピックのビデオを紹介。
英語字幕が出るので、国枝選手が自分に「俺は最強だ」という台詞を言い続けてモチベーションを保ったという話が本文に出てくるが、その英語はI'm the strongest. となっている。だがビデオの中ではI'm invincible.となっている。「俺は最強だ、はどういう表現か聞いておくように」と指示。彼のメンタルコーチは英語話者であったことから、この英語が実際使われたのかも、と紹介。


3と同じやり方で後半2パート。ここの英問英答では英文のパラフレーズを意識して行う。答えが単なる本文のオウム返しになっても、教員がそれを言い換えてあげる。本文があいまいな個所があったので、そこを重点的に。推論質問は作れず。しかし、単純な英文抜き出しになる質問は避ける。


最後に、もし自分が国枝選手のように足が動かなくなったらどうする? という質問に英語で答えを書かせる。気分の寄り添いがしやすいように、wowowのビデオで違う選手を紹介。ブラジルの全盲サッカー選手。その選手がどうやって全盲を受け入れて、サッカーをプレイすることになったのかを注意して見るように指示。全編ポルトガル語なので、英語字幕が出る。それを必死に追いながらリーディングの趣が出るのが目的。
その後、ライティング開始。ある生徒が言う、「スポーツするだけが、いいことじゃないだろ」。それを肯定的に捉える。どんな意見でもいいぞ、と伝える。皆黙々と書く。大好きなギターを頑張る。きっと、部屋に閉じこもって動けない。本当にいろんな意見が出る。プリントを作っていくつか紹介。


ざっとこんな感じか。最後の活動は皆とても真剣。やってよかった。