Big Question

授業が始まって数週間。
今のところ、授業はうまくいっている(と思う)。

最近意識していることは、基本のキなのだけど、生徒に自分の伝えたいことをしっかりと伝えようということ。
それから、生徒の気持ちに寄り添うことも大事にしようということ。

こちらも大人で色々考えていることもある。
親父になったということかもしれないけど、食べ物って大事だよね、とか差別ってなんだろね、とか。
こういうことを生徒には考えて欲しいと思っている。これは後ほど述べる。

それから、昨年度はとにかく自分の授業スタイルにこだわりすぎて、生徒との距離が離れてしまった気がする。
こちらの正義を振りかざし続けてしまった感じか。
英語をはこうやって勉強して欲しい、英語はこう使って欲しい、文法はこう考えて欲しい。
いっぱいあった。

でも今年は授業開きでアンケートをとって、生徒はどんな授業を望んでいるのかを聞いてみた。
それと自分の理想とする授業をどう組み合わせるかを考えるようにしている。

そんな気持ちで授業に臨むと生徒はこちらを向いてくれる気がする。

生徒に考えて欲しいことを意識させることについて。
前から気にしてはいたが、なんのためにこの目の前の文章を読んでいるのか、ということにを意識させることに関して
参考になる考え方を知った。アクティブラーニングで今注目されている、山本崇雄氏の『なぜ教えない授業が学力を伸ばすのか?』の中にヒントはあった。

その中で彼は新しいレッスンなどに入る時に黒板に英語で質問を書いておいて、その質問に最後に答えられるようにしておくというのだ。これは、いい!と思った。彼はその質問をBig qustionと呼ぶ。

早速、Landmark IIIで"Blood is Blood"という文章を読むことになった時にBig Questionを生徒に与えてみた。
この話、アメリカでは第2次世界大戦の時、輸血が必要であった際、白人の中には黒人の血を自分の体内に入れることを嫌うものが多くいたという話だ。

僕が提示したBig Questionは"What is discrimination?"というもの。あまりにも漠としているが、
何か生徒は考えながら読んでくれるのではないかと思ったのだ。

来週あたりには、それを生徒に簡単に発表してもらうつもりだ。楽しみである。

この調子で今年度も力まないで頑張りたい。力抜いてやる!、というとき僕はいつも楽器の上手い人を思い出す。
最近よく聞いているのは、トランペットの音色。Alison Balsomという人の演奏。本当に力が入ってなくて、綺麗な発音。是非聞いてみてください。