『学習英文法を見直したい』

英文法の進め方(扱い方)をまた考えている。

勤務校で今もなおその議論が続いているし、今受け持っている学年も終わろうとしており、また中1からの6年間の指導について思いを馳せているからでもある。

とにかくルール(英文法)は言葉で説明されたものを理解し(頭の中に参照できる知識を作ると同時に専門用語を覚え、いつでも文法書を開ける準備)、その後は良質の例文を暗唱し、速いレスポンスの練習(ある程度の自動化を図る、つまり「使える」英語にする準備)をするのがいいんだろうなあ、と思う。楽器でいえば、プロの人から上手く演奏する術を説明してもらったら、実際にそう演奏できるように練習するのと同じ。

今回の学年では暗唱を全くやらなかった。なんでも暗唱すればよい、というのは暴論だろうが、やはり頭の中にいつでも取り出せる英文を作っておくためには、意識的に暗記する時期が必要であろう。

また暗唱するための英文を探すときには基本動詞意識して選定するのがいい。基本的な動詞で言えることを難しい単語で(単語帳で覚えた単語で)書く生徒が散見されたからだ。

この本を読んでまた色々考えたい。

印象的なところを少し。

英語教育には科学的では割り切れない部分が多いとの認識も深まりました。私は、けっして純粋な第二言語習得理論の科学性を否定するものではありません。しかしながら、授業研究や教室SLAの名の下に行われるアンケート調査や実験の結果が、かならずしも長い目で見た場合の学習者の英語習得を包括的に捉えているようにはとても思えません。むしろ結果的に高い英語力を身につけた「英語学習成功者」の記録や談話から、事例研究やオーラル・ヒストリーの手法を用いつつ割り出していくべきだと思われます。(3 足場としての学習英文法、斎藤兆史

学習英文法を見直したい

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