教師と生徒の関係


英語教師の仕事は生徒の英語の力を伸ばすことである。教師によってその「英語の力」の定義は違ってくるとは思うが、とにもかくにもそれさえできればいい。

ところで内田樹がこんなことを言っている。

問題は教師と子供たちの『関係』であり、その関係が成立してさえすれば、子供たちは学ぶべきことを自分で学び、成熟すべき道を自分で歩んでいく。『街場の教育論』

授業内で様々な方法を使って授業を組み立てていても、生徒との関係ができていなければ、生徒は自分の学びを構築していかないということか。

教師、生徒間の関係とは何か。ただの仲良しであるということとも違う。抑圧的な教師が生徒に言うことを聞かせることとも違うだろう。

私自身の少ない経験から言って、関係が構築されている条件とは「お互いを信頼している」状態だと考える。相手の嫌いなところがあったっていい。弱点を知っていたって当然。そこに信頼があるかどうかが重要だ。

「こいつなら、いざという時に自分のために何かをしてくれるはずだ」

こう、思えればいい。

外国語の学習なんて、教室で費やさせる時間で済むわけがない。将来、自分で外国語学習を始めるときの基本的な材料をそろえておいてやることが大事だ。それを教室内では徹底的にやり、それをうまく行うために、お互いの「信頼」を築かねばならない。