受験成績VS授業


先日の会議で出てきた発言。

「入試結果をよくするには、文法ドリルをしっかりやらなければ駄目である」

ほんとうか。
センター試験。文法問題は約30点か。
ここ部分には文法ドリルは役に立つ。

しかし他の部分ではどうか。
文法ドリルでごちゃごちゃやるよりは、検定教科書を使ってしっかり定着活動を行う方が有益ではないか。センターはほとんど読解問題だからだ。

しかも、昨今のセンターは長文化が進んでいるので、それへの対応が必要。
文法ドリルでは駄目である。
やはり、検定教科書の作りは正しい。文法も無視しているわけではない。まとまった分量を読ませるのも、工夫次第では可能である。
ただ、文法ドリルを通して得た文法知識が読解の助けになるのは当然である。
しかし、その方法ではないやり方で文法は享受したい。その種類の問題を解くための練習になってしまい、現行の入試のトレンドとも合わない。

検定教科書で4技能を磨くことが入試において役に立つのかという問題とも関係がある。優秀な生徒なら入試は突破できるが、普通の生徒にとってはそれだけでは足りない。やはり1年程の「入試準備」は必要と考える。所謂演習である。

読解問題はある程度の定型がある。それに慣れることでかなり得点を挙げることができる。

日本のトップレベルの高校生たちは入試で点を必要としているのだから、私学の教員としてはこのあたりを無視するわけにはいかない。

だからこそ、その準備の1年を除いた時間は、入試を視野に入れつつも自分のよいと思う英語を教えたい。

文法ドリルは1年やれば間に合うはずだ。